宮大工職人の木組み家具造作

宮大工の伝統技術を使った木組み家具造作

これは自分でこうデザインしたんですけれど、足のところにこうボタンみたいな物がありますよね?これも木なんですけれども「ホゾ」で挿して、そこから横から木で打ち込むんです。「コミセン」というんですけれど、これでもうここの隙間を出さないようにするんですね。神社仏閣のよく土台かなんかで使っている技術です。これを「コミセン」というんですけれどホゾになっていてそれを木で固定できます。ですから釘を使わなくても動かない、域としては宮大工の域です。
このカップボード等で特徴だったり施工が難しい点は、これも木組みで全部ホゾになっているものなんです。釘は使ってないです。

見えない細部にも大工職人技術が埋め込まれている造作家具

これが「チキリ」このリボン状のものを作ることから始めるんですよ。ケヤキでこうわざと白に、赤くなるじゃないですか。ケヤキは赤いんで硬い木で作ります。3枚なんですけれど1枚、2枚、3枚。3枚継ぎなんですけれど、これを入れることによって隙間があかないわけです。
プラスこういうのは見えないようになっているんです。板と板の間で木が入っています。ホゾではなくて、これは「ヤトイザネ」というんですけど、見えないように途中までで止めているんです。例えば、このチキリの手前ぐらいまでは全部こう溝を彫ってあってここに板が入っています。

大工職人技術から発想した「チキリ」の入った木組み造作家具

伝統文化を活かした製作は最近よく見ます。こちらもチキリ入れてるんですけれど、たまたまこの当時は、こういう施工はあんまり見なかったですけどね。今よく見ますね。
これ貼り合わせるから木の種類が違うからしょうがないです。1枚でやると高いので、たまたま自分の考えとしては「2枚を1枚にできないか」っていう発想から生まれただけなんです。
もともとチキリというのは板材があったんです。板材の端っこが、こう割れてるんです。よく家具なんか大塚家具とかで見ると分かると思うんですけど、そこの割れてるところに入れてるんですよ。これ以上開かないようにします。元々はこれを見せようというのは、あんまりなかったかもしれないですね。結果的にデザインとして「かっこいいね、これ」みたいな感じです。

宮大工技術により板が反らないよう耐久加工した造作ヒノキテーブル

このヒノキテーブルは塗装まで全部自分でやりました。難しいのはやはり全部、ここで見るとわかると思うんですけど、「スイツキザン」といって板が反らないようになる仕組みなんですけれど。ハリというかこういう形になっているんですけれど。「スイツキザン」これを入れることによって木が反らないというものにできます。
結局、表側を木表っていうんですけれど、木の特性として木表側に反るんですよ。それを抑えるために、こういう「スイツキザン」というのを入れます。

人匠の宮大工用語

柱や桁、土台などに長いホゾを差込み側面(臍に対し対角腺に)から穴を空け、堅木の込み栓を、臍に打ち込み、密着度を増したり、抜け防止の為の施工のこと。

「吸付き桟」とは、幅広版を使ったときに、反りが出たりしないようにする桟のこと。

割れて離れた部分や離れていた部分にそれ以上の割れや離れを生じさせない為の装飾を兼ねた埋木のこと。

接合する木材の両方に溝を切って、その溝に別の木をはめ込んで接合する方法のこと。

一戸建てリフォーム大工職人リノベーション人匠

一戸建てリフォームや大工職人リノベーションの株式会社人匠(埼玉県草加市)なら新築中古一戸建てからマンションアパート、居抜き店舗まで古材や無垢材木組み造作、建具造作、ホゾ木組み家具製作も。
大工職人・内装職人集団の宮大工伝統技術による板木材料からの内装造作製法にて、木組み階段造作、漆喰塗り、カナダレンガ総レンガ造り等、建築設計事務所や大手ハウスメーカー工務店からの施工実績多数ございます。